佐用町を襲った大雨~復興・・・

かまへんライダー1号

2009年08月14日 21:43

佐用町を襲った大雨の被害は想像を絶するものです。


被災初日の早朝、職場のある佐用町へ向う途中、通称「佐用坂」と言われる佐用町へ抜ける峠から車が動きません。
2時間以上並んでやっとのことで下っていくと・・・・・
JR姫新線の線路が谷間にある為、激流の川と化して踏切から国道179号線へ土砂と一緒に流出しています。(下写真)



そこからの国道179号線は川になっていました



豪雨ピーク時に、そこから流出した土砂に足をとられ動けなくなった車が立ち往生しています。




佐用町へ着いてみると悲惨な状態になっていました、前夜の豪雨の傷跡が町全体に見られました。
私の町も、数十年前に同じような水害に遭ったことがあり、その光景を思い出しました。

役場駐車場や周辺道路では、流されて転倒し積み重なった車でいっぱいです



到着後、会社の駅前にある施設が被害を受けているので、復旧作業に合流しました。
倉庫内は、まるで建物ごとひっくり返されたように荒れていました、そして床には「分厚い敷物」のような「泥」がたまっており、それをすべて屋外へ排出してしまう必要があります。数十人で取り掛かっても1日や2日では・・・

しかし復旧作業の一番の妨げになっているのは・・
「水が出ない」ということです。これほどまでに水が無い事の不便さを思い知らされたことはありません「水道で泥を洗い流せば・・」それができません。
建物の掃除や、泥だらけの人々まで、水がないと洗えません・・・
容器に泥を盛り、人海戦術で運び出すしかないんです。

もうひとつ妨げになっているのは、報道各社。佐用駅前はとても狭い地域で、駐車スペースが僅かしかありません、そこへテレビ局大手3社の中継車両および人員を運ぶ車が陣取ってしまい、復興支援する自衛隊や消防、警察などの車両の邪魔になっているように見えました・・・


そして各社の社員が、被災しへとへとになって復旧作業している人へ「被害状況を撮影させてほしい」とぶっきらぼうに交渉・・・・・。
一晩中、濁流の恐怖におびえて過ごし、朝になれば家のなかが荒れ果てて泥だらけ、絶望の中で片付けをやっている人たちに出演交渉?・・・
やめてほしかったです。

自衛隊の方々が支援に駆けつけ、「水」も運んできてくださいました






次の日、被害を受けた関連企業さんの工場復旧を5名のチームで応援に・・
工場内は壊滅状態、おまけに床は分厚い「泥」、水道は×
社長さん、社員さんは悲壮な面持ちでしたが、物資の運び出しを懸命にやっておられました



まずは物資の搬出に着手




水確保のため、近くの水路でエンジン式のポンプを稼動・・・しかし汲み上げできず
仕方なくバケツリレーで水を運搬し、物資の洗浄




社長さんが手配してくれたポンプ車が到着、一気に床まで洗浄




なんとかここまできれいになりました


あとは、物資の搬入、電気機器の確認等々やって一日が終わりました・・・
しかし、製造活動に使用するパーツや電子機器は全滅です。


復旧チームのメンバーです、自宅が被災しているのに駆けつけてくれているメンバーもいます。
いざとなると、人のために労を惜しまない、すばらしい面々です。
わたしの勤務する会社は、こんな人ばかりです。人間味あふれたとても良い職場です。




あと、知り合いのブログにも佐用町の状況が掲載されています。

侍フィッシャーさん
伊右衛門さん
HIRO君

佐用町の復興作業は、今も続いています。水道も完全には復旧していません。
又、亡くなった人、流されている人を見殺しにしか出来なかった人、たくさんの悲劇を聞きました。
私たちに出来ることは、あまりありません。
しかし、絶対に守らなければならないことは、佐用町、ボランティア、自衛隊、消防の方々の復旧活動の「邪魔をしない」ということです。
見学に行くなどはもってのほかです。


佐用町への義援金、復興ボランティアの募集などは佐用町HPでご確認できます。

佐用町ホームページ


無責任な記事になってしまいましたが、佐用町全域は深刻な状態であることを、佐用町に関係のある方々が認識していただきたく思います。全町民が復興に向けて活動するには、佐用町を取り巻く、又、取引のある方々のご理解とご配慮が必要です。



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